4匹のマイケル

あわあわの世界

(110)9-3:話を聞いて。

***  大空ネコさまの右隣に、重々しい足取りでライオンが歩み寄る。  ゆさっ、ゆさっ、と紫電のたてがみを揺らし、無感情に眼下を見回した。 『話にあったネコたちですか』  礫ネコさまと、それをとり囲む子ネコたちと神...
あわあわの世界

(109)9-2:岩の上の神さまたち

***  立ち塞がるように並んだ3つの巨岩。  その左上、音もなく現れたジャガランディは茶色いマイケルたちを見下ろした。  素早く見渡す様は、森で会った時よりもキリッとしていて、短くもすっと伸びた4本の足が揺るぎない。何...
あわあわの世界

(108)9-1:ケーブ・ライオ―ネルへ

***  銀色の森が、子ネコたちの左右をサーッと後ろに流れていく。  茶色いマイケルは、柔らかい葉を押しつける音をいくつも聴いていた。その奥には少しだけ、硬い土の音が混じっている。たたっ、たたっ、と重さをまるで感じさせない足取...
2021.09.20
あわあわの世界

(107)8-25:失われてしまうのは

***  世界を救う意味はあるのか……?  そんな当たり前のこと、と茶色いマイケルは質問をしたケマールさんを見て首を傾げた。  住む家がなくなると困る。自分の部屋や秘密基地がなくなるのもイヤだ。街がなくなるとシロップ祭り...
あわあわの世界

(105)8-23:神のシステム化

*** 『今を変えたいのだろう? ならば頭を止めている時間はないぞ』  オセロットは息継ぎをしなかった。 『神の意識を変える方法は2通りある。1つは、特別賞をとり神々を星のシステムにしてしまうことだ』 「さきほど言...
あわあわの世界

(104)8-22:罪過の分銅

***  ずっと気になってはいたんだ。ティベール・インゴットを秤に乗せることにどんな意味があるんだろうって。  時の女神さまは、『世界の行く末を握る鍵』だと言っていた。  オセロットは、『秤に乗せるだけでは世界は救われな...
あわあわの世界

(93)8ー11:大昔の猫

***  目を丸くした灼熱のマイケル。その隣りにはアゴに手を当てる虚空のマイケルの姿もあった。  大昔のネコの姿。これが。  茶色いマイケルはももの上にいる雪雲ネコさまの頭から背中にかけてをゆっくりと、しっかりと撫でてい...
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(103)8-21:あわあわの大渦

*** 「余波、って?」 「時の女神さまが言ってたことぉ、覚えてるぅ? ほら、神さま同士で影響を、って話」  果実のマイケルの言葉で茶色いマイケルがピンとくる。  ――大地が火を噴けば空に塵(ちり)がひろがり、風に...
あわあわの世界

(102)8-20:罪と後悔のサイクル

***  息を荒くし、足を震わせ、ついには頭から足元に崩折れたオセロット。話を進め、深いところに切り込めば切り込むほど弱っていく。雪崩ネコさまたちも話を止めさせようとしていた。なのに、 『あわあわの神によって下された罰はもうひ...
あわあわの世界

(101)8-19:雷雲の罪 後編 削られた神格

***  誰かの身じろぎだろうか、ギリリという木のきしむ音が、湿った空気をかすかに震わせた。光はうすれ、ネコたちを暗い影が少しだけ遠くに連れていく。  話は一応の大団円を迎えた。雪雲ネコさまたちが失われることはなかったんだから...
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